旧字体「兄」から漢字の簡略化を考えた

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まず旧字体漢字の兄の成り立ちを調べました。

旧字体漢字:兄
会意:年長者である人(兄)が口(祝詞)を頭上に載せたもの。

旧字体漢字の兄。会意です。

白川静の辞書によると口と人を組み合わせ形。祈祷の器を頭上に掲げ祈っている様子。人が祝詞を掲げています。

漢字の成り立ちは現象を絵にしてさらに簡略化して漢字になりました。複雑な漢字も現象を簡略化したものです。象形文字も簡略化されたもの。メールで使う絵文字も人の顔を簡略化しています。

視点を変えて逆にしてみるとおもしろいことが見えてきます。

漢字の成り立ちからの逆算です。簡略化された漢字を現象に近づけていきます。漢字に少し動きを持たせもともとある意味へと近づけていきます。

ちょっとまとめてみると漢字の成り立ちはこうです。

現象>簡略化>漢字

気持ちを込めて書を書くのは

漢字>複雑化>現象

これを自由自在にできれば味のある書が書けます。

兄の付く漢字も興味深いです。

祝・呪・競・況・悦など

兄と組み合わせるものによって随分意味が違ってきます。違いの幅の大きさにびっくりです。

祝と呪は大きく違います。もしかしたら奥の深い意味では同じなのでしょうか。

競は競うように神を祭ること
悦は神の啓示を得て悦楽に入ること
況はその悦楽の状態

白川静の辞書によるといろいろなことが見えてきます。

あなたとあなたのまわりによか風が吹きますように!

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